
海の見える街で生まれたからか、海を見ると安心する。
波の音に心が洗われて、空の色に合わせて移り変わる海の表情に見入っていると、時が経つのを忘れている。
ピンク色の夕焼けに染まった海に浮かぶ世界遺産の町は、夢と見紛うほどの景色だった。
ずっとこの時間が続けばいいのにと思う反面、一秒一秒変わり続ける空と海が、この後見せてくれる表情を楽しみにしている自分もいた。
遠く離れていても、海は故郷とのつながりを感じさせてくれる。
海は果てしなく思えるけれど有限で、この海を泳いでいけば故郷に帰れるのだと思うと安心する。
実際に泳いで渡ることはできないのだけれど、つながっているという事実にぬくもりを感じるのだ。
カメラ:Panasonic LUMIX GF10
撮影地:イタリア・ベネチア(Venice, Italy)
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