こんにちは!
英語長文読解対策の記事を投稿しているMAREです!
前回このブログでは、サン=テグジュペリの名作「星の王子様」の第1章に登場する重要文法を解説しました。
今回はその第2弾!本の内容を楽しみながら、楽しく高校英語をおさらいできる内容になっています。
小説の中のシーンと合わせて覚えると記憶の定着力も高くなります!
私自身、好きな小説や映画、音楽などから様々フレーズを学んできました。
「星の王子様」の英語版は、海外作品版青空文庫「Open Rights Library」でも公開されていますが、挿絵もかわいい作品なので私は英語版とフランス語版を購入しました!
LITTLE PRINCE,THE(B) [ ANTOINE DE SAINT-EXUPERY ]
目次
読み方のルールをおさらい
※前回のブログを読んでくださった方は飛ばしてもOKです!
このブログ内では、主に3つのポイントにマークをつけながら読んでいきます。
これはあくまで文章構造を把握する練習のためのものですので、スラスラと読めるようになってきたら、簡単な文章はマークせずに読めるようにしていきましょう!
また、知らなかった単語に別のマークをつけて意味を書き込むなど、自分流にアレンジしてみてください!
①「誰が何をする」(主語述語)
「誰が何をする」の「何をする」の部分をこのブログではメインの動詞と呼んでいます。
このメインの動詞には下線を引きましょう。
will, can, mayなどや、not、動詞の後にくっついて意味を成すon, in, offなども、まとめて線を引くとわかりやすいです。
②名詞を囲むかたまり
名詞を四角で囲み、それを補足する情報をカッコで囲みます。
補足情報には前からくっつくものと後ろからくっつくものがあるため注意が必要です。
③文章同士のつながり
英語では1つの文章の中に基本的には1組の「誰が何をする」が存在します。
しかし、例外として文と文をつなぐキーワード(関係詞、接続詞)によって、1文に2つの「誰が何をする」が現れることがあります。
このキーワードを丸で囲みましょう。
文と文をつなぐキーワードは、名詞の補足情報を把握するのにも、文全体の流れを把握するのにも役立ちます。
訳すことより内容を把握することが優先!
英語と日本語では語順も表現も全く異なります。
そのため、訳したからといって、いつでも自然な日本語になるとは限りません。
皆さんも、英語を無理やり日本語に訳そうとして違和感のある表現になってしまったことがあるでしょう。
また、語順が違うため、訳そうとすると後ろから前へ返って読むことになり、時間のロスが大きくなってしまいます。
長文読解のコツは、前から後ろへ読んでいくこと。
きれいな訳が頭の中で組み立てられている必要は全くないので、上の3つのポイントを上手く使いながら、意味の切れ目を意識して読んでいくことが大切です。
そのうえで、読みながらマークをつけていく練習は役に立ちます。
星の王子様 第2章 前半
今回読んでいくのが以下の2ページです。
このブログは、高校卒業(大学受験)レベル、英検2級レベル、TOEIC600-695点レベルを目指す方、また、このレベルの復習をしたい方向けに書いていますので、それより難しい単語にはグレーで線を引いてあります。
第1・2段落
no one I could really talk to
以前の記事で、名詞の補足情報を後ろからくっつけるのに、that, wh~が使われると解説しました。
しかし、実はこのthat, wh~、省略されることがあるのが少々やっかいです。
ここでは、no oneの後のwhoが省略されていて、その後にI could really talk toという2つ目の「誰が何をする」が続きます。
意訳
だから私は1人で暮らした。本音で話せる人は誰もいなかった。6年前に私の飛行機がサハラ砂漠で故障するまでは。修理士も乗客もいなかったので、私は複雑なエンジンの修理を自分でしなくてはならなかった。私の命はそれにかかっていた。なぜなら私はかろうじて8日間耐えられるほどの飲み水しかもっていなかったからだ。
(「訳しましょう」という問題で答えるような訳は、長文読解をするうえでは、かえって日本語を複雑にし、理解を妨げることがあります。長文読解の際は、隅々まできれいに訳すことより、内容をきちんと理解することを優先しましょう!)
第3段落
lay down
よく間違えがちなlay(横たえる)とlie(横たわる)。
元の形だけでも十分ややこしいですが、この文で使われているlayは、lieの「過去のことを表す形」(過去形)なのがさらに難しいポイントです。
この文を理解するためには、まず、ここまでの文章が、ずっと過去のことを思い出す形で描写されていたことを念頭に置く必要があります。
ここでも今までと同じように、過去のことを話していると考えるのが自然です。
layの「過去のことを表す形」はlaid、lieの「過去のことを表す形」はlayなので、
このlayは、lieの過去に起きたことを表す形だとわかります。
「過去のことを表す形」は、基本的には~edの形で表されますが、例外は覚える必要があります。
動詞の変化についてはこちらで詳しく説明しています。
ちなみに、私流のlayとlieの覚え方は
「レ」イが、横た「え」るでどちらもエ段。
「ラ」イが、横た「わ」るでア段。
です。
miles and miles away
mileは距離を表す単位。
「単位を表す単語+s」は、具体的な数字を表す以外に、量が多いことを表すことがよくあります。
よく使われるのは、for years(数年)や、for decades (数十年)のように時間を表す単位。
ここでは距離の単位を使い、さらにmiles and milesと重ねることで、遠さを強調しています。
Please, will you
長文読解ではそこまで登場しない表現ですが、会話ではよく使うので解説します。
Pleaseというのは、皆さんもご存じのように何かをお願いするときに使う表現です。
Will youは、未来のことについて問うときにも使いますが、多くの場合、人に丁寧にものを頼むときに使われます。
Will youよりも、Can you? Would you? Could you? などの方が丁寧な印象で、pleaseと合わせて使うとより丁寧な表現になります。
例えば、
Could you tell me how to go to the station, please?
のように使います。
意訳
初めの夜、私は地面に寝転んで眠りについた。他の生きている魂からは遠く離れていた。私は、海の真ん中をさまよっている漂流者よりも(他の魂から)切り離されていた。だから、あなたは想像できるだろう。私が夜明けに、面白い小さな声に起こされた時の驚きを。その声はこう言っていた「僕に小さいヒツジを描いてくれませんか?」「何」「小さいヒツジを描いて…。」
第4段落
leap to my feet
leapは「跳ね上がる」という意味の単語ですが、to me feetはそれを使った慣用表現です。
「ぴょんと跳ね上がる」「跳ね起きる」というように訳されることが多いです。
as if
as if~は、「まるで~であるかのように」という意味です。
if のあとは過去の形になることに注意が必要です。
manage to ~
「どうにか~する」という意味です。
意訳
私は、まるで雷に打たれたかのように跳ね起きた。私は目をこすって、見つめた。そして、私は、私についてひたすら知ろうとしている最も風変わりな小さな友人を見た。これは私が記憶をたどって描くことに成功した、最も良い絵だ。
第5段落
nearly as delightful as
nearly as ~ asで「ほど~ではない」という意味になります。
意訳
しかし、私の絵は初めのものほど面白くない。これは私のせいではない。大人たちが、6歳の時に私の芸術のキャリアを止め、私は2匹のボア以外に何も描いていなかった。
第6段落
Nor did he
norは、否定文を並列する表現です。
これだとわかりにくいと思いますが、orやandの否定版と考えるとしっくりくるでしょう。形もorにnがくっついているので覚えやすいと思います。
要するに「~ない。そして○○も~ない。」や「~ない。そして○○でもない」というような表現を作ります。
and や orと同じく、どの部分が並列されるかは文脈によって変わります。
さらにこの文の難しいところは、norを文頭に持ってくるために、語順の変更が起こっていることです。文法用語では「倒置」と呼びます。
難しいですが、大学入試でも出題されることがあるようなので解説します。
否定を強調するためにnorを文頭に持ってきたい時、「誰が何をする」の順番が入れ替わります。
nor +「何をする(動詞)」+「誰が(主語)」という順番です。
ここでの使い方のように、過去を表すdidだけが前に来て、その後seemのような動詞の元の形が続くこともあります。
nor以外にも、否定を表す言葉を文頭に持ってくることは多くあります。
Never, hardly, littleなどがよく使われますが、この次の文で使われている In no way のような否定表現でも同じです。
これらの場合も、語順がnorの時と同じように変わります。
会話でもよく使う表現で、例えば
A: I don’t like dogs. 私は犬が好きではない。
B: Nor do I. 私も好きではない。
のような形で、否定文に同意する時に使えます。
find my voice
驚きなどで声が出なかった状態から、声が出るようになる時、英語ではfindという動詞を使います。
find my voiceは、声が出るようになるという意味の表現です。
on earth
on earthは普通に訳すと「地上で」ですが、疑問を表す言葉と一緒に使うとき、「いったい~」という意味になります。
What on earth are you doing here? は、「君は一体ここで何をしているの?」という意味になります。
意訳
私は驚いて彼を見つめた。私は生きている魂から遠く離れていたと思い出してほしい。しかし、私の小さな友人は、迷子には見えなかった。彼は疲れや、飢えや、のどの渇きや、恐怖で弱っているようにも見えなかった。どう見ても、生きた魂から遠く離れた砂漠の真ん中で迷った子どもには見えなかった。声を出せるようになった時、私は彼に言った。「君は一体ここで何をしているの?」
第7・8段落
as if it were
先ほど解説したas if。
ifの後は過去形だと説明しましたが、wasはwereになることに注意が必要です。
wereはwasという単語ができる前の古い英語表現で、現代でも、現実からかけ離れている仮定を話すときによく使われます。
if I were, if it wereはよく見る形なので覚えておくとよいでしょう。
第8段落 1文目
この段落は複雑なので、「前から後ろへ読む」を意識しながら文を区切って読んでいきましょう。
Here I was
ここで私は
miles and miles from any living soul
ここっていうのは他の生きた魂から遠いところか~
and with my life in danger
そして命が危険だったのか~
but I was so baffled
でも私は困惑していたのか~
that I meekly prepared to do
私はおとなしく準備していたのか~
as he asked
彼が言ったようにしていたのか~
and took a pen and paper
そしてペンと紙をとったのか~
out of my pocket
ポケットからとったのか~
文と文をつなぐキーワードが多くて複雑ですが、前から読んでいけば内容が理解できました。
意訳
そして彼は繰り返した。とても静かに。まるでそれが最も深刻な問題化のように。「ヒツジを描いてくれませんか?私はここ、ほかの生きた魂から遠い場所で、命の危機にあった。しかし、私は困惑していたので、彼が頼んだように、おとなしく準備をし、ペンと紙をポケットから出した。そして、私は地理や歴史や計算や文法を多く勉強してきたことを思い出した。そして、私は小さい友人に、(少しいらいらしながら)私は描けないと言った。そして、彼は答えた。「問題ないよ。ヒツジを描いて。」
今日は第2章の前半を読んできました。
いよいよ題名にもなっているthe little princeが登場しました。
これからどんどん面白くなっていきますし、人生に役立つ名言が多く出てくる作品です。
この機会に、英語を勉強しながら一緒に読んでいきましょう!